宇田法律事務所ブログ

法律の力~ストーカー規制法改正

このサイトを広める

こんにちは。宇田幸生です。

 

昨日、突然の取材を受け、ストーカー規制法についてのお話をいたしました。いずれ記事がネット上に掲載されると思います。

 

ところで「ストーカー」という言葉は既に日常用語化して久しいですが、このストーカーを規制する法律は実は過去に何度も改正を繰り返しています。

 

最初は平成12年5月に議員立法で成立しました。社会を揺るがせた埼玉県でのある事件がきっかけでした。

 

どのような法律でも、かならず定義規定というものがあり、この法律でも何が「ストーカー」に該当するのか、明確に書かれています。

 

特に刑法のような違反者に処罰を伴う法律の場合、何をしたら犯罪になるのか予測ができなければ安心して社会で過ごせません。

 

そういう意味から定義を明確にすることは極めて重要なのです。

 

法律では、恋愛感情を満たす目的や恋愛感情が満たされないことへの怨恨目的で特定の相手やその親族などの関係者に「つきまとい」と呼ばれる様々な種類の行為を繰り返すことを「ストーカー行為」として定義づけています。

 

例えば、

「待ち伏せする」「進路に立ちふさがる」「見張りをする」「住居等におしかける」「監視していると思わせる」「交際を要求する」「乱暴な言動をする」「無言電話」「連続ファックス」「汚物や動物の死体等を送りつける」「名誉を毀損することを告げる」等が「つきまとい」行為の代表的なものです。

 

しかし、当初成立した法律では、電子メールを連続して送信する行為は「つきまとい」行為には入っていませんでした。

 

そのため電子メールを利用した行為を規制できずに、再び痛ましい事件が発生し、平成25年6月には電子メールも対象に入れる改正法が成立するに至ったのです。

 

とはいえ、その際にもツイッター等のSNS送信は「つきまとい」行為には入っていませんでした。

 

その後、平成28年5月には、ツイッター等のSNSを利用した行為による事件が再び発生し、これをきっかけに議員立法として昨年12月にSNS送信も「つきまとい」行為に加える等の新たなストーカー規制法が成立したのです。

 

法律はどうしても社会の動きに対して後追いとならざるを得ないという限界はありますが、実際に社会の問題を抜本的に解決するには、やはり立法府の力が必要とされます。

 

弁護士として現在ある法律を駆使しながら様々な問題を解決してきましたが、やはり法律の不備自体を覆すことは容易なことではありません。最高裁判所まで争って、判例という形で法律を事実上変更する方法もありますが、そんな事件は一生のうちに一度あるかもわかりません。

 

そんな意味からも、法律を生み出す力を持った立法府は、やはりとてつもない場所であると改めて思わざるを得ないのです。

 

 

不明点や不安点などは、お気軽にお問い合わせください。

このサイトを広める