宇田法律事務所ブログ

外国との取引を制す?!

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こんにちは。宇田幸生です。

 

当事務所では、中小企業様のご相談を数多く受けておりますが、最近増えてきたと肌身に感じるのが海外進出関係です。

 

少子高齢化に伴う市場の縮小により、日本の中小企業も次々と海外、特に東南アジア方面に進出しているようです。

 

これまで国内の取引でのトラブルで済んでいたものが、海外の取引先とのトラブルになりますのでどうしても複雑になります。

 

いざ、もめごとが起きた場合に、どちらの国で裁判をやるのか、どちらの国の法律を使うのか・・・・等。

 

そこで非常に有効に活用されているのが「国際仲裁」と呼ばれる手続。

 

内容的には、ざっくりと言うと仲裁人という中立公正な方が間に入って、どちらの言い分が正しいのかを証拠をもとに判断をしてもらう手続きで、裁判と非常に似ています。

 

ただ日本のように、三回裁判ができるわけではなく一回だけの手続で終了するのが原則であり、そこで下される仲裁判断は判決と同じ効力があります。

 

普通は日本の裁判所で裁判をして勝訴して判決を得ても、当然にその判決の効力が海外で認められている訳ではありません。

 

しかし、仲裁判断については、戦後まもなく締結されたニューヨーク条約によって、現在では150か国にも及ぶ国々が締約国になっています。締約国では仲裁判断に判決同様の効力が認められ、その国に存在する財産を差し押えることも出来うるのです(手続は各国の法律によりますが)。

 

この「国際仲裁」を利用するには、海外と取引をはじめるにあたって事前に基本取引契約書などで、取引相手と「国際仲裁」に関しての合意をしておく必要があります。

 

世界各国で利用されているため、もめ事になった場合に備えて、お互いに国際仲裁判断に従うことを契約書に書くと共に、以下のような取り決めを予めしているようです。 

 ①国際仲裁をどこの国で開催するのか

 ②国際仲裁で使う仲裁機関は、どこの国のものを選ぶのか(日本の場合、JCAという機関があります)

 ③国際仲裁で使う法律は、どこの国のものを使うのか

 ④国際仲裁で使う言語は、どこの国の言語にするのか

 

仲裁についての定めをしていなかった場合、紛争になったときに相手の国で裁判をしなければならなくなる可能性もありますし、国の制度が整っていなかったりすると、「とんでもない判決」を下されてしまう可能性もあります。

 

全て「日本」にした上で、仲裁についての契約が取り交わせたら一番良いのですが、そこは取引先との力関係の問題、なかなかシビアなのが難点です。

 

 

 

 

 

 

 

 

不明点や不安点などは、お気軽にお問い合わせください。

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